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リッサニへ
2008年11月3日
f0150862_23295870.jpg

エルラシディアにつくころにはもうあたりは真っ暗。

バスターミナルには人があふれかえっているが、あかりも少なく顔があまり見えない。
でも、やはりあいつらは来る。
客引きだ。
「サハラ?」
「俺の車でいこう」
「ラクダ?」
聞き飽きた言葉が飛び交う。もう慣れたもんだ。ちょっとでも隙を見せたらだめ。

とりあえず、ここからまた民営バス(ここまではCTMという公営バスで来た)に乗り継いで、
ガイドの人との合流ポイントリッサニへ。
ここからは3時間くらいらしい。
もう疲れすぎて、テンションがあがってきた。

なんかチケットらしきものを持って、
「リッサニ、リッサニ、リッサニ、リッサニ」
と連呼してるおっちゃんに声をかけて、チケットを買う。
時間になったら戻ってくるからとおっちゃんに言ったら、
「大丈夫だ、おまえらを見といてやるから、バスが来たら俺が教えてやる」
とえらい親切。

まもなく、バス到着。
さすが民営バスだけあって、客を詰め込む詰め込む。
一番後ろの席にすわった。
そしたら、また客引きが乗り込んできた!
「リッサニに着いたら、ホテルまで送っていってやるから、大丈夫だ」
「俺がバスのあとをついていってやるから、降りたらすぐにタクシーに乗れるぞ」
どんだけ暇なんだ。
モロッコの客引きは、悪い奴は少なそうだが、しつこい。
それに、一旦言ったことを翻そうもんなら、ブチぎれる。
断りあぐねていたら、一緒にいた友達が
「next time, Inch Allah」(次の機会に、インシャラー=アッラーが望むのなら)
と適当に言ったら、すぐにひきさがった。

しかし!
座った場所が悪かった。
真後ろの席に、めっちゃしゃべるベルベル人が!
しかも普通の会話ではなく、ベルベル人の歴史の授業が始まった。
最初はまぁまぁ興味深かった。
「ベルベル人は、既婚女性はあごのところに入れ墨で線をいれ、未亡人になれば線をもう一本いれる…、しかしアラブ人たちはそれをいいことに、あごに線のない女性ばかりを連れ去っていったんだ!」
とかなり興奮気味。
一方的に話してくれるのなら、まだましだったのだが、質問形式だった。
「おまえがベルベル人の父親なら、さてどうする?」
ぼーっとしていたので、考えているふりをしていたが、彼はこちらが何らかの答えを出すまで待っている。
僕はとっさに、「レボリューション(=革命)だ」と言った。
すると、
「そんなんムリ!」「ベルベル人には権力もないし、武器もないんだぞ」
と一蹴され、怒られる。
ベルベル人の父親たちは、未婚女性にも入れ墨をいれて、誰が既婚か未婚かわからなくしたらしい。
へーと思った。
何でこんなに詳しいのか、それに英語もうまい。
なんと学校の先生らしい。
しかし、興奮気味にしゃべっているため、唾が飛んでくる。
しかも、真後ろの席のため、僕は首を窓側に向け、席と窓の間から話を聞いている。
首がいたくなる。
首がつりそうになる。
首がもたなくなってきたので、顔を前に向けた。
そしたら、こういう話に興味がないと思ったのか、
「今晩俺の家にとまらないか」と言ってきた。
「どうせ、日本人とか欧米人がやってるホテルに泊まるんだろう」
「そんなもんで、ベルベル人の歴史がわかってたまるか」
など、またもや興奮気味。

こっちはもう10時間以上もバスで移動してるのだ。
いい加減、つらい。
そして、彼には悪いが、寝たふりをした…。
彼はやっとだまった。
しゃべりすぎはよくないよ。

しばらくしたら、彼がバスから降りていった。
窓越しにこちらを向いている彼と目があったで、手を振ったら、振りかえしてくれた。
終わりよければすべてよし。

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リッサニまであと1時間くらいだろう。
眠い。少し寝ることにしよう。
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by thistimelastyear | 2009-05-19 23:32 | モロッコ
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