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カテゴリ:モロッコ( 13 )
砂漠の入り口
2008年11月4日
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ドアの隙間から朝日が差し込む。
ゆうべは長旅のせいか、ぐっすり眠ることができた。
寝ても覚めても、ここはサハラ砂漠の入り口なのだ。

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昨晩寝た部屋の床は砂を固めたようなもの、壁も土でできている。
起きた瞬間にこんなにも土に囲まれている。

家の戸口では、家の人が山羊に餌をやっていた。
山羊小屋をのぞき込むと、ビクビクとおびえながら、
寂しそうな目でこちらを見つめていた。
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甘いミントティーとパンを食べた。
今日はこのメルズーガの町から、砂漠を越え、
彼の実家があるブラックデザート(礰砂漠)まで行く。
そう、ラクダに乗って。
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by thistimelastyear | 2009-09-02 01:01 | モロッコ
メルズーガへ
2008年11月3日

あたりはとっくに日も暮れ、何も見えない。
文字通り、月明かりだけだ。

月明かりに照らされた土壁の家
ところどころにある食堂の明かり
肉屋の明かり

しばらくすると、リッサニの町が近づいてきたのだろうか
明かりの数がだんだんと増えだした
人の数も増えだした

リッサニはそんなに大きな町ではないが、いちおう「町」である。
おおきな城壁のようなものがある。
バスターミナルにバスがすべりこむ。
ここに僕らを待ってくれているベルベル人の彼が待っている。
15時間のバスの旅もやっと終わりだ。

しかし、安心したからか急に疲れがでてきた。
ここでバス移動は終わりだが、ここからタクシー移動なのだ。

バスを降りると、今までほどではないが、「サバク、サバク」「ラクダ、ラクダ」と言う客引きが声をかけてくる
とりあえず無視して、「それらしい人」を探す

すると、少し離れたところから、ぼくらの名前を呼ぶ青年がいた。
あらかじめ、ぼくらの名前を伝えてもらっていたので、こちらの名前を言ってくるまでは
だれにも着いていかないように、とまるで子どものような言いつけがあったのだ。
僕らも彼の名を呼び、お互いを確認しあう。

彼と握手をし、
「疲れただろう」
「こんな遠いとは思ってなかった」
「予定より遅くなって悪かった」
などという会話を交わした。
彼の友人らしきタクシードライバーが、おんぼろメルセデスのタクシーの中で待っていた。

トランクに荷物をいれて、メルズーガへと向かう。
友達の女性だろうか、彼は見知らぬ女性を家までついでに送り届けた。

そのあと、真っ暗な、街灯一つない、月明かりに照らされた道をぶっとばす。
窓を全開にしていたので、風の音がすさまじい。
怒鳴るように話さなければ聞こえない。
スピードメーターは見ていなかったが、おそらく120キロは超えていただろう。

「メルズーガ」という響きはすきだ。
「ズ」と「ガ」という音がそうさせているのだろうか

そらを見上げると、星が数え切れないほど見えた。
思わず。声を上げる

車はスピードを落とし、村に入った。
もうみんな寝静まっているのだろうか。
人っ子一人いない。
明かりも一つもない。
時間は21時を過ぎたくらいだったろうか。

今日はひとまず、メルズーガにある彼の親戚の家に泊めてもらい、明日サハラ砂漠へと出発する。
彼らにとってはとっくに寝ている時間だろうが、親戚のおばちゃんと娘さんはミントティーとタジンを用意してくれた

食べ終わり、寝る場所に案内してもらう。
明かりはろうそく一本だけだ

トイレに行くために懐中電灯を持って、外へ出た
そら一面が星だった
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明日も早い
今日も疲れた
明日はサハラ砂漠へラクダで行く
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by thistimelastyear | 2009-05-19 23:56 | モロッコ
リッサニへ
2008年11月3日
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エルラシディアにつくころにはもうあたりは真っ暗。

バスターミナルには人があふれかえっているが、あかりも少なく顔があまり見えない。
でも、やはりあいつらは来る。
客引きだ。
「サハラ?」
「俺の車でいこう」
「ラクダ?」
聞き飽きた言葉が飛び交う。もう慣れたもんだ。ちょっとでも隙を見せたらだめ。

とりあえず、ここからまた民営バス(ここまではCTMという公営バスで来た)に乗り継いで、
ガイドの人との合流ポイントリッサニへ。
ここからは3時間くらいらしい。
もう疲れすぎて、テンションがあがってきた。

なんかチケットらしきものを持って、
「リッサニ、リッサニ、リッサニ、リッサニ」
と連呼してるおっちゃんに声をかけて、チケットを買う。
時間になったら戻ってくるからとおっちゃんに言ったら、
「大丈夫だ、おまえらを見といてやるから、バスが来たら俺が教えてやる」
とえらい親切。

まもなく、バス到着。
さすが民営バスだけあって、客を詰め込む詰め込む。
一番後ろの席にすわった。
そしたら、また客引きが乗り込んできた!
「リッサニに着いたら、ホテルまで送っていってやるから、大丈夫だ」
「俺がバスのあとをついていってやるから、降りたらすぐにタクシーに乗れるぞ」
どんだけ暇なんだ。
モロッコの客引きは、悪い奴は少なそうだが、しつこい。
それに、一旦言ったことを翻そうもんなら、ブチぎれる。
断りあぐねていたら、一緒にいた友達が
「next time, Inch Allah」(次の機会に、インシャラー=アッラーが望むのなら)
と適当に言ったら、すぐにひきさがった。

しかし!
座った場所が悪かった。
真後ろの席に、めっちゃしゃべるベルベル人が!
しかも普通の会話ではなく、ベルベル人の歴史の授業が始まった。
最初はまぁまぁ興味深かった。
「ベルベル人は、既婚女性はあごのところに入れ墨で線をいれ、未亡人になれば線をもう一本いれる…、しかしアラブ人たちはそれをいいことに、あごに線のない女性ばかりを連れ去っていったんだ!」
とかなり興奮気味。
一方的に話してくれるのなら、まだましだったのだが、質問形式だった。
「おまえがベルベル人の父親なら、さてどうする?」
ぼーっとしていたので、考えているふりをしていたが、彼はこちらが何らかの答えを出すまで待っている。
僕はとっさに、「レボリューション(=革命)だ」と言った。
すると、
「そんなんムリ!」「ベルベル人には権力もないし、武器もないんだぞ」
と一蹴され、怒られる。
ベルベル人の父親たちは、未婚女性にも入れ墨をいれて、誰が既婚か未婚かわからなくしたらしい。
へーと思った。
何でこんなに詳しいのか、それに英語もうまい。
なんと学校の先生らしい。
しかし、興奮気味にしゃべっているため、唾が飛んでくる。
しかも、真後ろの席のため、僕は首を窓側に向け、席と窓の間から話を聞いている。
首がいたくなる。
首がつりそうになる。
首がもたなくなってきたので、顔を前に向けた。
そしたら、こういう話に興味がないと思ったのか、
「今晩俺の家にとまらないか」と言ってきた。
「どうせ、日本人とか欧米人がやってるホテルに泊まるんだろう」
「そんなもんで、ベルベル人の歴史がわかってたまるか」
など、またもや興奮気味。

こっちはもう10時間以上もバスで移動してるのだ。
いい加減、つらい。
そして、彼には悪いが、寝たふりをした…。
彼はやっとだまった。
しゃべりすぎはよくないよ。

しばらくしたら、彼がバスから降りていった。
窓越しにこちらを向いている彼と目があったで、手を振ったら、振りかえしてくれた。
終わりよければすべてよし。

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リッサニまであと1時間くらいだろう。
眠い。少し寝ることにしよう。
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by thistimelastyear | 2009-05-19 23:32 | モロッコ
ワルザザートからエルラシディアへ
2008年11月3日
ワルザザートで30分ほど休憩し、このバスの終着点エルラシディアに向かう。

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ワルザザートは、さっきの雪山など想像できないほど、カラッとしていて、東南アジアのどこかの町のような雰囲気だ。
ワルザザートからエルラシディアへの道のりは、オアシスのような木々がたくさん生えたところを通ったり、岩がごろごろしたところを通ったり。
しかし、かわりばえはしない。
基本は茶色だ。

途中で昼飯休憩。
名前もわからない町でバスは止まり、カンティーンみたいなところで一同昼食となった。
せっかくモロッコへ来たのだから、本場のタジン(煮込み料理)を食べなければ。
さすがに煮込んでいるだけあって、なかなか出てこない。
他のバスの乗客達はさっさと昼食を終えてバスに戻っている。
いやいや、今から食べ始めるんですけど。
出てきたものは、牛ミンチのタジン。オリーブの実がいい塩味を与えている。
パンもうまい。

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味わって食べていたのは最初の方、後はバスがいつ出発するかもわからずはらはらどきどきで、熱々のタジンを急いで食べる。
おかげで口の中をやけどした。
飯ぐらいゆっくり食わせて欲しい。
支払いを済ませたら、バスがクラクションをならした。

腹ごしらえもすんで、あとはエルラシディアへ向かうのみ。
もう3時を過ぎている。
エルラシディアからリッサニまでまたバスに乗り、そこからメルズーガまでタクシーだ。
移動、移動、ひたすら移動。
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by thistimelastyear | 2009-02-11 01:14 | モロッコ
山を越えて
2008年11月3日
温かいミントティーを飲みながら、しばし暖を取る。
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バスがいつも立ち寄る店らしく、ドライバーと店の人がしゃべっている。
表で焼いてるソーセージがうまそうだったが、出発の時間が近づいてそうだったので、あきらめた。
こっちで売ってる屋台の食べ物は全部うまそうに見える。

バスが軽くクラクションを鳴らした。出発の合図だ。
またまた雪に覆われたアトラス山脈の中を走る。
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本格的な雪山だ。まったく下調べせずに、半袖なんかで来たもんなら、笑いものだろう。

ここからは下りになる。窓越しに感じる温度もだんだんとあがってきた。
太陽様々だ。
見慣れた乾いた大地が現れてきた。
第一中継地点、ワルザザートも近い。
いよいよ、「砂の」モロッコが始まる。
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by thistimelastyear | 2009-01-28 23:43 | モロッコ
いよいよ砂漠へ
2008年11月3日
次の朝、6時半に起き、7時半のバスを予約していたので、
フナ広場からバスターミナルまでタクシーで向かう。結構寒い。
今回の砂漠行きは、当初一人で行く予定だったのだが、宿で出会った人と2人で行くことになった。今思うと、一人だとかなり厳しかっただろう。

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今回の旅程を地図で示すと上のようになる。
すべてバス移動。
モロッコには民営バスとCRTと呼ばれる公営バスがある。
民営は安いが客が満杯になるまで出発しないので、時間通りには着かない。
それに物売りやいろんな人が乗ってくる。CRTは少し高いが、時間通りに出発するし、バスもきれい。
今回は、マラケシュからエルラシディアまでCRTで行き、そこからリッサニまで別のバスで乗り継いでいく。リッサニに、今回砂漠を案内してくれる人がまってくれているのだ。

Marrakesh(マラケシュ)→Ouarzazate(ワルザザート)→El Rachidia(エルラシディア)→Rissani(リッサニ)→Merzouga(メルズーガ)

なんと、後で分かったことだが、バスで15時間の長旅だ。
バスターミナル前につき、少し腹ごしらえをする。
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クレープみたいな生地に、バターを塗ったものを食べる。朝からかなり重い。
甘みがあるのかなと思ったが、塩味のみ。それと、いつものミントティー。
かなり満腹になった。

バスターミナルの待合室みたいなところでしばらく待っていると、エルラシディア行きのバスがきた。
急いで乗り込み、席を取る。どんどんと人が乗り込んでくる。
ある男性が、「そこは俺の席だ」と言ってきたので、
自分たちのチケットを見せると、自分たちが間違って一つ後ろの席に座っていたことがわかった。
しかし、僕らが座るべき席にはおばさんがどっしり座っている。
彼女にチケットを見せて、「そこは僕らの席だよ」と言っても、
「さあ、そんなこと知らないね」
みたいに開き直られた。
先頭座席だったから、変わりたくなかったんだろう。
すると、その状況を見ていた男性が、
「あーもういいよ。かまわないよ」と言って、後ろの席へ移っていった。
おばちゃんはどこの国に行っても強いようだ。

バスが動き出す。
最初の中継地点、ワルザザートまでは3時間。
しかし、その間に、あのアトラス山脈を越えるのだ。
アトラス山脈という名前は、中学の地理の授業で知ったのが初めてだが、まさか自分がそれを超えることになろうとは、夢にも思わなかった。
しかも、アトラス山脈は4500m級の山が連なる山脈で、道もくねくねしていて、ミシュランのガイドブックでは「世界一危ない道」と言われているらしい。
郊外を進んでいくと、だんだんと山が近づいてくる。それにつれ、気温も下がってくる。
山の頂上には、ご丁寧に雪が積もっている。
窓が曇ってくる。
普通に寒い。
砂漠に行くために、雪山を越えるとは思いもしなかった。
道はくねくねはしているが、「世界一危ない道」と言われるほどではないなと思った。一応は全部舗装されているし。
途中、トイレ休憩もかねて、道路沿いの店でバスは止まった。

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目の前には雪山がそびえている。
店の前では、おっちゃんが牛肉をさばき、ミンチにしたそれを手際よく串に刺し、炭火で焼いている。
暖かいミントティーを注文し、店の中で飲んだ。ほんとにがくがくふるえるほど寒い。
こんなところにも人間は住んでいるのだ。
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by thistimelastyear | 2009-01-28 23:40 | モロッコ
マラケシュにて
2008年11月2日
朝起きて、
部屋のドアを開け、見上げると
緑の竹と青い空、白い壁。
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今回お世話になる、House 13。
学生の時とかは、バックパッカー旅行ではどれだけサバイブするか、
どれだけ日本人と接せずに過ごすか、
ということに体力を費やしている部分があると思う。
それも、旅行の一つのスタイルだと思う。
でも、限られた時間を遠い異国で過ごすには、
やはり「先達あらまほしきことなり」ということで、
モロッコでもあまりない、日本人がやっている宿にお世話になることにした。

良い意味で、自由放任主義という感じ。
宿というと、「寝るための場所」という感じだが、
やはり日本人がやっているということもあるだろうが、ここは「帰る場所」という感じがする。

さてさて、パティオでミントティーを飲んだあと、屋上に出てみた。
遠くには、雪を頂いたアトラス山脈が見えている。
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少し雲は多く、風が強いが、いい天気だ。
テラコッタ色の家々、無数のパラボラアンテナ。
そして、モスク。
家々から聞こえてくる生活音、
どこからから漂ってくる焼きたてのパンの匂い、

来たんだなぁと思った。
まるでGoogle earthで、どんどんズームアウトしていくような感じで、
アフリカ大陸にいる自分を想像する。


昼飯を食べに、宿で出会った人と一緒にフナ広場へ出る。
昨日の晩の賑やかさとはまた違った、昼間の喧噪に包まれていた。
わずか数メートルの道を、タクシーや馬車、バイク、人が通る。
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フナ広場を囲むようにして、たくさんの店やカフェが建っている。
とりあえず、両替をし、明日サハラ砂漠へ向かうためのバスのチケットを買いに行く。

昨日の晩に出会った自称ガイドのおっさんに出くわさないか、ちょっとどきどきしていたが、
出会わなかった。
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by thistimelastyear | 2009-01-28 23:32 | モロッコ
This is Marrakech
2008年11月1日
わりと大きな駅につく。
しばらく停車したままだ。
大きな荷物をもった人たちがぞくぞくと列車を降り、ホームで待っていた家族らしき人たちと抱き合っている。

モロッコにかぎらず、アラブの人たちは挨拶をとても大事にする。
男同士でも、まず握手、そしてお互いのほっぺのあたりにキスのようなことを2往復くらいする。
もう一つのパターンは、握手した後、その握手した手を自分の胸に当てるパターン。道ばたでハグしあっている人はたくさんいる。

向かいのホームから電車にむかって、鉄道員が走ってきた。
「ちょっとごめんよ」みたいなことを言って、タラップを登って電車に入ってきた。
「席あいてるのに。こんなところに立ってないで、すわりなさい」
(と言われたと思っている)みたいなことをフランス語で言われたが、
マラケシュを乗り過ごしたら(マラケシュは終着駅なのでそんなことはありえないが)という気持ちがあったので、
「あっ、はい…ありがとう」
と言った。

電車がまた動き出した。

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乗降口からは、黄色いライトに照らされたホームがゆっくりと流れていくのが見えた。
マラケシュはもうすぐだろう。
やはり立っているのがしんどくなったので、コンパートメントへ移る。
荷物が重いので、移動するのも一苦労だ。

コンパートメントのベンチには、窓際におっちゃんが二人とても親密に話をしていた。
僕がドアを開けた瞬間、会話がとぎれたが、また二人の会話は続いた。

シートに座るやいなや、急に睡魔が襲ってきた。
心地よい揺れと、長旅の疲れがそうさせたんだろう。

どれくらいうとうとしていたんだろう、
車窓から見える景色には、明かりが増えていた。
もうマラケシュだろう。
窓際に座っていたおじさんたちも、
話がおわったのか、お互いに握手している。
「また会おう」みたいなことを言っているのだろうか。
一人のおじさんが僕の前を通り過ぎ、
もう一人のおじさんが僕の前を通り過ぎるとき、
「マラケシュですか?」
と尋ねた。
すると、おじさんはとても優しい、とても丁寧な笑顔で
「そうですよ」
と教えてくれた。
あの笑顔は、本当に気持ちよかった。
思わずこちらの顔もほころんだ。

電車もスピードも落ち、乗客が乗降口付近に集まる。

マラケシュ駅についた。午後22時過ぎだった。
今までの暗い電車がうそだったかのように、マラケシュ駅は近代的だった。
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マラケシュでは、mixiで知り合った日本人の方がやっている宿に泊まることになっていたのだが、予定では7時頃に着くとか言っていた。
ずいぶん遅くなってしまった。心配されていないだろうか。
マラケシュ駅から、宿があるメディナ(旧市街)までは結構距離があるが、疲れによるハイテンション、ならびに時差ボケにより、テンションがおかしくなっており、メディナまで歩くことにした。
持っていたガイドブックでも、歩けない距離ではないことはわかった。

方向感覚は良い方なので、地図さえあれば何とかなる。
フナ広場方面へ向かう。


フナ広場とは、ジャマ・エル・フナ広場のことである。
直訳すると「死者の広場」という意味であり、昔は公開処刑場だったらしい。
いまはマラケシュの観光中心地になっており、夜になれば屋台や大道芸人たちであふれかえっている。

クトゥビア(モスクの塔)がみえてきたとき、原付バイクにのったモロッコ人が、フランス語で
「どうだい?フナ広場までうしろのってかないか」と言ってきた。
「歩くよ」と言って、無視してたら、
「Au revoir(さよなら)」と言ってどっかにいった。
礼儀正しくて、よろしい。

フナ広場の明かりが見えてきた。
屋台がたくさん出ている。
太鼓の音も聞こえている。
外国人がたくさんいる。
しかし、とりあえずは宿まで向かおうと思い、地図を頼りに宿へ一直線。

しかし、
変なおっさんに遭遇。
英語で話しかけてくる。
「どこにとまるんだ?」「メディナは迷路みたいだから、俺が案内してやるよ」「ホテルの名前は?」
こっちは疲れてるのに、ほんまにうっとうしい。
無視してても、勝手に道を先導して、案内してる気分になってる。
「俺は地図ももってるし、場所もしってる。だからガイドはいらん」と言っても、おかまいなし。
うっとうしい。
メディナの道路は幅3mくらい。そこをバイクや馬車が結構なスピードでとばしてる。何回もクラクションをならされる。
そのたびに、おっさんに「危ないぞ」と注意される。
おっさんに少し主導権を握られてる気がしてきた。

事前に言われていた公衆電話屋さんから、宿に電話をかけるが、つながらなかった。
公衆電話屋さんから出てきたら、
おっさんが「どうした?」「おれはその宿の場所しってるぞ」と言ってるので、しぶしぶついていくことに…。
おっさんに主導権を握られてしまった。

そして、悔しいが、おっさんのおかげで宿に着くことができた。
しかし、ここでまたトラブル。
そのまま「ありがとう」とだけ言っておけばよかったのに、僕がチップをあげるようなそぶりをしたため、おっさんが過剰反応。
映画「シャイニング」みたいな感じで、おっさんがチップをよこせと、ドアの隙間からキレている…。
10分くらいの押し問答の末、おっさんがアラビア語で捨て台詞を言って、どっかいった。正直、びびった。
「明日、広場でおまえを見かけたら、なんかもらうからな!」と言ってた。
モロッコ人に、心変わりは禁物らしい。

とまぁ、いろいろあったが、
宿についた。
その晩は、遅くに着いたにもかかわらず、宿に泊まっていた人たちと、あまいあまいミントティーをビールがわりに、遅くまで話した…。

明日は、とりあえず一日マラケシュに滞在、あさってからサハラ砂漠だ。

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おやすみなさい。
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by thistimelastyear | 2008-12-18 01:07 | モロッコ
Heading for Marrakech
2008年11月1日

駅の名前はわからない。
ホームにはワインレッドのジュラバをきたおじいさんが一人電車を待っている。

方法としては、ここからオアシス行きの電車にのって、そこからまたマラケシュ行きの電車をまつことになるのだろう。
さっき、あのまま待っていれば、マラケシュ行きの電車がきてたのに…
もう今頃はオアシス駅を出発してるだろう。

念のため、駅の人に降りる駅を間違ったと言ったら、上と同じことを流ちょうな英語で教えてくれた。

「ふーっ」
まぁ、こんなこともあるわな、とベンチにバックパックをおろし、電車を待つことにした。
20分ほど待っただろうか、電車がやってきた。案外はやかった。

ワインレッドのジュラバを着たおじいさんも乗り込んだ。
10分もかからず、先ほどのオアシス駅についた。
彼もここで降りるようだ。
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オアシス駅は、夕方だからだろうか、人がさっきよりも増えていた。
駅舎の電光掲示板には「マラケシュ行き18時」のうしろに、また「40分遅れ」という、案内がでている。
「たのむわー」
思わず、口に出た。
いったい今日中にマラケシュにつけるのだろうか。
次の電車が来る頃には、マラケシュに着いているはずだったのに!

今回も40分遅れ。
ある法則に気づいたのだが、マラケシュの国鉄では、時間通りに到着した電車については、ホームの電光掲示板に「〜行き」というのは表示されるが、遅れて到着した電車については、ホーム電光掲示板に何も表示されない。
いつまで僕を不安にさせるのか。

電車がやってくる。
電車のライトが見えてから、電車が停車するまで、3,4人の人に「これはマラケシュ行きですか」とたずねまくった。
今度こそ、マラケシュ行きだ。

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電車は満員。
2等席といっても、一応客車にはコンパートメントがあり、6人くらいが向かい合わせに座れるようになっている。しかし、どこのコンパートメントも満員。
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しかたなく、トイレのすぐ横の、連結部分に荷物を置き、たちっぱなし。
席がない人や、たばこを吸う人があつまっている。

もう外もまっくら。コンパートメント内は青白い蛍光灯がひとつくらいあるが、連結部分は白熱灯が一つあるくらい。
暗い。
暗闇にたばこの火が映える。
線路を走る轟音がそのまま伝わってくる。

通路が狭いので、ひととよくぶつかる。
そのたびに、
「Pardon」と言われる。
なんか不思議な気分だ。
もちろん「Excuse me」と言われるのも、ここはモロッコなんだからおかしなはずなんだが、
フランス語で言われるとなんか不思議な気分だ。

車掌がチケットをチェックしにくる。
連結部分なので、車掌もついでに、乗客にもらいたばこをして、一服していく。

線路の脇には街灯もなにもなく、外は何も見えない。
ときどきとまる駅では、数人降りて、数人がのってくる。
マラケシュまで、4時間半。

降りる駅のことは当分心配しなくてよさそうだ。
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by thistimelastyear | 2008-12-08 00:56 | モロッコ
Wrong train
2008年11月1日
空港駅に向かう前に、まず1万円だけ両替。
モロッコの通貨は、ディルハム。
現在で1MADが11円ほど。
当時は1万円で830ディルハムくらいだった。

駅は到着ロビーのすぐしたにあった。
止まった下りエスカレーターを歩く。
自動券売機なんてない、窓口に愛想の悪いおっちゃんが一人いるだけだ。
行き先をつたえると、コンビニのレシートみたいなぺらぺらのチケットを2枚くれる。
1枚は空港駅からオアシス駅まで。
もう一枚はオアシス駅からマラケシュまで。
初めての土地で、しかも日本でも乗り換えというのは少し不安になるのに、
ましてやここはモロッコ。駅の表示はすべてアラビア語とフランス語だし。

ホームにいく。
ホームといっても1つしかないし、なんか薄暗い。
大きな荷物を持った人ばかりだ。

心の中では「世界の車窓から」の「タランタンタンタタータタン…」という音楽が響きかけては、フェードアウトしていくような微妙な感じだった。
ちゃんとマラケシュまで着けるのだろうか。

14時、ほぼ定刻通りに列車がやってきた。
いかにも国鉄!という感じの、重厚な列車だ。
無口ではあるが、文句を言わずにやるべき仕事をやるという感じの列車だ。

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二等車を買ったので、席を取るためにいち早く乗降口に行く。
しかし、
降りる人もまだ降りはじめたばかりなのに、乗る人がどんどんと乗っていく。
自分も負けじとせっせと乗り込む。
バックパックが重いので、乗降口に足をかけたときに後ろにつんのめりそうになる。

幸い、席が取れた。
向かい側には少し色黒のフランス人カップルがすわっていた。
向かい合わせの席なので、お互いの膝小僧がほとんどくっついている。
なんか近すぎて目のやり場に困ったので、ずっと外をながめていた。

ゴットン、

列車が動き出した。この乗り心地は懐かしい感じだ。
昔乗ったことがあるような感じだ。

しかし、外は小雨、空は曇り。
「世界の車窓から」はまだ流れない。
フランスの片田舎、そんな感じがする。
ところどころで、杖を持ったおじいさんが羊を放牧していた。

車内放送なんてないし、何駅についたのさえわからないから、
駅に着くごとに、駅名の看板をウォーリーを探せのごとく探した。
いっちょまえに車内販売もあった。
向かいの男性が缶ジュースを買った。
口に入れた瞬間、まずそうな顔をした。

そうこうしているうちに、まわりの人がざわざわ降りる準備をしはじめた。
おそらくマラケシュに行く人も多いだろうから、次がオアシス駅なんだろう
と決め込んで、自分も降りる準備をする。
案の定、オアシス駅だった。GARE DE L'OASISと書いてある。
僕は列車を降りて、列車はカサブランカへと向かった。

一度駅の構内に入って、電光掲示板で時間をチェックする。
フランス語はよくわからないが、マラケシュ行きは20分後れみたいなことが書いてある。
最初はホームで待っていたが、雨風がきつくなってきたので、構内で待つことにした。

待てど暮らせど列車はこない。マラケシュ行きは向かいのホームから出るので、向かいへ移動した。
そこにいたモロッコ人家族に、
「マラケシュに行くんですか?」
と英語でたずねたら、
フランス語で
「いくよ。あなたも?」
らしきことを言われ、イエスと答えた。
しかし、待てど暮らせどまだ列車はこない。

いらいらしてきたので、向かいのホームにもどって駅員さんらしいおじさんにたずねた。
日本から持ってきた「3日でマスターフランス語旅行会話」に載っていた、
「パリ行きの電車は何番ホームから出発しますか」を応用した。
すると、通じた余韻に浸っている間に、おじさんは親切に、僕の肩に手をかけ、「2番だよ」と教えてくれた。
そんなことはわかっていたが、確認できたのでほっとした。

また向かいのホームに戻ると、さっきの家族はいなかった。
マラケシュへの安全パイだったのに。

すると、遠くに列車のライトが見えた。
こんどこそ、心の中で「世界の車窓から」が響き始めた。

みんながざわざわと荷物を持ち始めた。
僕はもう一度確認のために、横にいたジョージ・クルーニー似のおっちゃん
に「これマラケシュ行きやんね?」と聞いた。
「そうだよ」
と彼は答えた。
やれやれと、列車に乗り込む。車内はそれほど混んでおらず、簡単に席が取れた。
向かいには大学生っぽいモロッコ人女性が座っていた。
網棚に荷物を置こうとしたとき、さっきのジョージ・クルーニーがパパパっと乗り込んできて、「何か」を告げて、また出て行った。
速すぎて何を言ってるのかわからなかった。
(いや、わかりたくなかったのかもしれない)

しばしの時を過ごしたオアシス駅のホームに別れを告げる。
列車がゴットンと動き出す。これを待ちわびていた。
ホームにいた日本人旅行者と目が合った。


??

ちょっとまてよ、
ホームには日本人旅行者、さっきのジョージ・クルーニーの伝令…

「すいません、これはマラケシュ行きですか?」
向かいの大学生にたずねた。

「ノー!」「これはウジダ行きよ」
「マジで!」
「うそじゃないわよ!次の駅で降りて戻りなさいよ」

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ジョージ・クルーニーは「ごめん、これマラケシュちゃうわ」と言いにきてくれたのだった。
まぁ、不幸中の幸いだったのか、被害は最小限ですんだ
あわてて、網棚から荷物を下ろし、名前も分からない次の駅で降りた。

ホームには誰もいない。
オアシス駅に戻る電車はいつくるのか。
マラケシュ行きの電車は2時間に1本。
現在15時。
はたしてマラケシュには何時に着くのだろう。

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by thistimelastyear | 2008-12-07 23:48 | モロッコ