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2008年11月1日
わりと大きな駅につく。 しばらく停車したままだ。 大きな荷物をもった人たちがぞくぞくと列車を降り、ホームで待っていた家族らしき人たちと抱き合っている。 モロッコにかぎらず、アラブの人たちは挨拶をとても大事にする。 男同士でも、まず握手、そしてお互いのほっぺのあたりにキスのようなことを2往復くらいする。 もう一つのパターンは、握手した後、その握手した手を自分の胸に当てるパターン。道ばたでハグしあっている人はたくさんいる。 向かいのホームから電車にむかって、鉄道員が走ってきた。 「ちょっとごめんよ」みたいなことを言って、タラップを登って電車に入ってきた。 「席あいてるのに。こんなところに立ってないで、すわりなさい」 (と言われたと思っている)みたいなことをフランス語で言われたが、 マラケシュを乗り過ごしたら(マラケシュは終着駅なのでそんなことはありえないが)という気持ちがあったので、 「あっ、はい…ありがとう」 と言った。 電車がまた動き出した。 乗降口からは、黄色いライトに照らされたホームがゆっくりと流れていくのが見えた。 マラケシュはもうすぐだろう。 やはり立っているのがしんどくなったので、コンパートメントへ移る。 荷物が重いので、移動するのも一苦労だ。 コンパートメントのベンチには、窓際におっちゃんが二人とても親密に話をしていた。 僕がドアを開けた瞬間、会話がとぎれたが、また二人の会話は続いた。 シートに座るやいなや、急に睡魔が襲ってきた。 心地よい揺れと、長旅の疲れがそうさせたんだろう。 どれくらいうとうとしていたんだろう、 車窓から見える景色には、明かりが増えていた。 もうマラケシュだろう。 窓際に座っていたおじさんたちも、 話がおわったのか、お互いに握手している。 「また会おう」みたいなことを言っているのだろうか。 一人のおじさんが僕の前を通り過ぎ、 もう一人のおじさんが僕の前を通り過ぎるとき、 「マラケシュですか?」 と尋ねた。 すると、おじさんはとても優しい、とても丁寧な笑顔で 「そうですよ」 と教えてくれた。 あの笑顔は、本当に気持ちよかった。 思わずこちらの顔もほころんだ。 電車もスピードも落ち、乗客が乗降口付近に集まる。 マラケシュ駅についた。午後22時過ぎだった。 今までの暗い電車がうそだったかのように、マラケシュ駅は近代的だった。 マラケシュでは、mixiで知り合った日本人の方がやっている宿に泊まることになっていたのだが、予定では7時頃に着くとか言っていた。 ずいぶん遅くなってしまった。心配されていないだろうか。 マラケシュ駅から、宿があるメディナ(旧市街)までは結構距離があるが、疲れによるハイテンション、ならびに時差ボケにより、テンションがおかしくなっており、メディナまで歩くことにした。 持っていたガイドブックでも、歩けない距離ではないことはわかった。 方向感覚は良い方なので、地図さえあれば何とかなる。 フナ広場方面へ向かう。 フナ広場とは、ジャマ・エル・フナ広場のことである。 直訳すると「死者の広場」という意味であり、昔は公開処刑場だったらしい。 いまはマラケシュの観光中心地になっており、夜になれば屋台や大道芸人たちであふれかえっている。 クトゥビア(モスクの塔)がみえてきたとき、原付バイクにのったモロッコ人が、フランス語で 「どうだい?フナ広場までうしろのってかないか」と言ってきた。 「歩くよ」と言って、無視してたら、 「Au revoir(さよなら)」と言ってどっかにいった。 礼儀正しくて、よろしい。 フナ広場の明かりが見えてきた。 屋台がたくさん出ている。 太鼓の音も聞こえている。 外国人がたくさんいる。 しかし、とりあえずは宿まで向かおうと思い、地図を頼りに宿へ一直線。 しかし、 変なおっさんに遭遇。 英語で話しかけてくる。 「どこにとまるんだ?」「メディナは迷路みたいだから、俺が案内してやるよ」「ホテルの名前は?」 こっちは疲れてるのに、ほんまにうっとうしい。 無視してても、勝手に道を先導して、案内してる気分になってる。 「俺は地図ももってるし、場所もしってる。だからガイドはいらん」と言っても、おかまいなし。 うっとうしい。 メディナの道路は幅3mくらい。そこをバイクや馬車が結構なスピードでとばしてる。何回もクラクションをならされる。 そのたびに、おっさんに「危ないぞ」と注意される。 おっさんに少し主導権を握られてる気がしてきた。 事前に言われていた公衆電話屋さんから、宿に電話をかけるが、つながらなかった。 公衆電話屋さんから出てきたら、 おっさんが「どうした?」「おれはその宿の場所しってるぞ」と言ってるので、しぶしぶついていくことに…。 おっさんに主導権を握られてしまった。 そして、悔しいが、おっさんのおかげで宿に着くことができた。 しかし、ここでまたトラブル。 そのまま「ありがとう」とだけ言っておけばよかったのに、僕がチップをあげるようなそぶりをしたため、おっさんが過剰反応。 映画「シャイニング」みたいな感じで、おっさんがチップをよこせと、ドアの隙間からキレている…。 10分くらいの押し問答の末、おっさんがアラビア語で捨て台詞を言って、どっかいった。正直、びびった。 「明日、広場でおまえを見かけたら、なんかもらうからな!」と言ってた。 モロッコ人に、心変わりは禁物らしい。 とまぁ、いろいろあったが、 宿についた。 その晩は、遅くに着いたにもかかわらず、宿に泊まっていた人たちと、あまいあまいミントティーをビールがわりに、遅くまで話した…。 明日は、とりあえず一日マラケシュに滞在、あさってからサハラ砂漠だ。 おやすみなさい。
by thistimelastyear
| 2008-12-18 01:07
| モロッコ
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